アイティフォーのサーバーリモート管理システム「アボセント・デジタルKVMスイッチ(注1)」の売上が前年比200%と好調です。全世界で事業展開する大手・米保険会社の日本法人様から2000台規模のサーバーをリモート管理する大型案件を受注し、今夏より稼働を開始しました。
デジタルKVMスイッチとは
デジタルKVMスイッチとは一組のキーボード、ディスプレー、マウスを切り替えて複数台のサーバーを操作する機器のことです。KVMは「Keyboard」「Video=ディスプレー」「Mouse」の略。本製品はデータセンター内に入らなくてもすべてのサーバー操作をリモートで行えるものです(注2)。
”行ったり来たり”を無くして管理コストを約50%削減
サーバーの管理コストは、その多くをシステム管理者の人件費が占めると言われています。本製品の導入により、システム管理者がDC(データセンター)やサーバールームへ
”行ったり来たり” する移動が無くなるため、運用コストの大幅な削減が可能です。同社では年間で約50%のコスト削減を見込んでいます。通常、サーバールームへの入室にはセキュリティ上、入室申請書の作成・承認のプロセスを踏むケースが多く、入室には多くの手間と時間を要しますが、「サーバールームの無人化オペレーション」を実現する本製品の採用により、入室の手間を無くすと同時に、迅速な対応と高度なセキュリティ体制を実現します。
手元のDVDドライブをサーバー側で利用できる「バーチャルメディア機能」
バーチャルメディア機能とは、システム管理者が使用するPCのUSBポートに接続されたHDDドライブ、DVDドライブなどをあたかもサーバールームのサーバーに接続されているように、仮想的に操作できるものです。アプリケーションやOSのインストール、アップデート、再起動などもすべて、リモートでの操作が可能です。
今後は電源管理機能の拡張も視野に
同社では今後の展開として、サーバー消費電力の削減を計画しています。本製品では電力消費量の監視とリモート電源操作のオプションを用意しています。消費電力は「見えることから下げることが始まる」と言われており、オプションの導入によりグリーンIT化を大きく推進します。
(注1) 米アボセント社の製品です。同社は大規模なデータセンターから中小規模オフィスまでを対象とするITインフラ管理ソリューションにおける世界的企業です。アイティフォーは2002年から同社製品の販売代理店となっています。本製品の販売価格は最小構成で100万円からです。
(注2) アナログ信号を使用する従来の「アナログKVMスイッチ」は、距離が離れるとともに信号が減衰するため遠隔地操作には適しません。