ECサイトで受注増を実現
注文率は通販事業の約4割に成長
「当社のお客様は、一回のご注文で10点以上のご購入があります。」
取締役専務執行役員 通信販売カンパニー社長兼物流部長の梅木孝雄氏が口にされるように、ヒラキ様のECサイトを利用するユーザーはまとめ買いをする人が多いという特徴があります。
「靴のヒラキ」を一気に広めることとなった「180円スニーカー」が世に出た時の衝撃も思い出されるとおり、靴を中心として衣料や雑貨、インテリアなど、多彩なジャンルで中心となっている価格帯は数百円から1000円前後。この圧倒的な安さが人気の秘密です。
昨今では衣食住の分野で、様々なメーカーからPB商品として品質も良い低価格商品が生み出され、消費者にも定着している感がありますが、靴においてはこのヒラキ様が先駆的な存在です。
ヒラキ様の事業形態は、通販事業のほか、店舗販売(総合店/専門店)事業、卸販売事業の3事業となっています。店舗は、多彩な商品を販売する郊外型の総合ディスカウントストアと、ショッピングモール等で展開する婦人専門店があります。総合ディスカウントストアは、兵庫県内に5店舗を展開中で、広大な売り場には靴はもちろん、衣料や日用雑貨、インテリア、食品など多彩な商品が並びます。旗艦店である岩岡店では30万足を超える靴を品揃えしています。卸販売事業では、商品の自社企画力と開発力を生かしOEM生産を積極的に展開されています。
3事業の中でも大きな柱となっているのが通信販売事業で、アクティブな顧客に2ヵ月に1回届けている総合カタログ(エキサイティングプライス)や、お買い得な商品情報を中心に掲載した新聞折り込みチラシなど、紙媒体を中心としたカタログ通販を事業の軸としています。1ヵ月間に発行する部数は、総合カタログが60万部、チラシにおいては800万部以上という膨大な部数となります。
そうしたなかで、ECサイトは「お客様の購入の利便性を高める為の注文方法」と梅木取締役が話すように、電話やFAXと並ぶ受注チャネルのひとつに位置づけています。
全体売上のおよそ半分を占める通販事業のうち、ECサイトの受注率は約40%を占めます。
改修を繰り返しながら使い継ぐも
既存システムでは能力に限界
ヒラキ様のECサイトは、1999年にスタートしました。インターネット通販の拡大という時流にも乗り、売上も好調に推移しました。当初からEC専用のパッケージシステムを採用しており、3代目のシステムを運用していた2007年にサイトリニューアルを検討することとなりました。
きっかけは、既存パッケージシステムでの受注処理能力の限界と、新たなビジネスモデルへの戦略的活用の見直しです。
「既存のパッケージシステムでは、何度もカスタマイズを繰り返し使い継いできました」。当時を振り返り、梅木取締役は次のように続けます。「WEB上には4000アイテム以上を掲載しており、SKU数では数万点にのぼり、お客様の滞留時間も長いのが特徴で、かなりの高性能な処理能力が要求されます。アクセス数もオーダーも伸び続けていく中で、既存システムのパフォーマンスが見合わないものになってしまいました。その都度パフォーマンス改善の為の改修をしてきました」。カスタマイズを重ねることで、システムの規模が大きくなり、細かな改修でも影響範囲が大きくなり多大な開発コストが掛かってしまうという悪循環にもなりました。1時間当たりの受注数は400件が限界でした。
また、さらなるECビジネス展開を狙って複数の販売チャネルを持つサイトを立ち上げる構想があり、既存システムでは、ショップを新設する度にパッケージを購入しなければならず、多額の投資が必要となってしまいます。
ヒラキのECサイト画面(http://www.hiraki.co.jp/)。
価格がひと目でわかるデザインで安さを強調。
ウェア、バッグ、雑貨など商品はとにかく豊富だ。
パフォーマンスの大幅向上へ
今後の構想に見合うITFOReCを採用
こうした点が課題となり、ECシステムの刷新を決定、複数ベンダーからの提案を受け、アイティフォーのECサイト構築パッケージ「ITFOReC」の採用を決めました。
ITFOReCによる提案では、