遠隔地の過酷な環境に設置できるIoTゲートウェイ

SecFlowセックフロー

IoTゲートウェイ「SecFlow」とは

「SecFlow」は簡易エッジサーバーの機能を持った、IoTゲートウェイです。
多様なI/Fや高温多湿な環境で動作する筐体、FirewallやIPsecなどのセキュリティ機能など、IoTゲートウェイとして導入に必要な多くの機能を全て備えています。また、Linuxベースで動作し、Dockerによる仮想環境領域へさまざまなアプリケーションをインストールすることで、エッジサーバーとしての機能を持つことも可能です。

地域の活性化に欠かせないIoT技術の導入

広い工場や農場、山間部に設置された送電設備や水道設備などの状態をリアルタイムで監視したり、運用のマンパワーを削減したりするために、センサーや通信機器を設置するIoT技術の導入が進んでいます。IoT技術は生活の利便性や安全性の向上、さまざまな新しいサービスの誕生など、地域の活性化に欠かせないものとなりつつあります。

IoTと社会のイメージ

IoT導入の課題

  • 多数の通信回線が必要
    多数の機器を設置するため、多くの回線を準備する必要があります。費用、セキュリティ、場所の問題が発生します。
  • ネットワークセキュリティ
    自身でセキュリティ機能を持たないセンサーなどをインターネットへ多数接続する必要があり、ネットワークセキュリティリスクが増大します。
  • 機器の設置場所が狭い
    センサーなどからの信号のプロトコル変換や通信用の機器をそれぞれ設置すると、場所や電源が不足します。
  • 過酷な設置環境
    設置場所の環境が高温だったり多湿だったりと電子機器にとって過酷な場合が多いのが実態です。

SecFlow活用シーン

SecFlowは世界各国で導入されています。豊富なダウンリンク、アップリンクのI/Fを生かし、効率化や自動化のさまざまな用途に活用いただけます。

ユースケース1 電力会社|レガシー機器の活用

電力会社における大規模な配電設備近代化に際し、レガシーSCADA RTUとIP SCADAの混在が必要に。レガシーSCADAをSecFlowでIP SCADAへプロトコル変換してIPsecで接続することでレガシー機器を活用。

ユースケース01 電力会社

ユースケース2 水道局|水流の自動調整

水位センサーをLoRaWANでSecFlowへ接続。SecFlowでModbusからMQTTへ変換し、LTEを介してPLCへ水位情報を送信。PLCは水位に合わせ水流制御バルブを自動調整。

ユースケース02 水道局

ユースケース3 交通|監視カメラの通信費用削減

SecFlowへコンテナソフトでビデオレコーダーの機能を付加。監視カメラからの映像をSecFlowと増設したストレージ(SDカード)へ録画。センター側から必要に応じて録画を取得し、映像送信に使う通信費用を削減。

ユースケース03 交通

ユースケース4 小売業|無人販売冷蔵庫

無人販売冷蔵庫の各種センサーからの情報をSecFlowへ集約し、LTEでセンターへ伝送。SecFlowは小型なので冷蔵庫へ備え付けるのも容易。回線を冷蔵庫まで延長する必要がなく、設置場所の自由度が向上。

ユースケース04 無人販売冷蔵庫

ユースケース5 通信事業|LTEリモートコンソールサーバー

災害で途絶えや保守回線を補うため、SecFlow内蔵のLTE回線でリモートコンソールサーバーとして接続。被災現場の通信機器へリモートアクセスすることで遠隔から状況確認や復旧作業が可能になり、迅速なサービス再開を支援。

SecFlowの特長

仕様

SecFlowは高温多湿な環境に設置できる、豊富なI/Fを備えたIoTゲートウェイです。

  • 機器仕様
    1. 寸法:高さ138㎜ 幅53.3㎜ 奥行123.3㎜
    2. 重量:0.88㎏
    3. 動作環境:温度 -40~65℃、湿度 ~90%
    4. 電源:DC 10.8~26.4V、WideRangeDC 20-60VDC、12V電源 10-30VDC、※ACDC変換機はオプションで提供可能です。
  • 豊富なI/F
    1. ダウンリンク
      1. LoRaWAN、Wi-Fi、Ether、LTE、シリアル、地気接点など
    2. アップリンク
      1. LoRaWAN、Wi-Fi、Ether、LTE(5G対応)
  • 通信セキュリティ
    1. Firewall、ACLルール、IPsec
  • 対応規格
    1. 安全性規格:UL 62368-1、IEC/EN 62368-1
    2. 産業系規格:IEC 61850-3、IEEE 1613
    3. 防爆系規格:UL 121201 、CSA C22.2
    4. 保護等級:IP63準拠(IP65タイプあり)

Dockerのコンテナソフトでエッジサーバーへ機能拡張

SecFlowはIoTゲートウェイですが、Docker(コンテナ型仮想環境技術)を採用しており、仮想環境領域を持っています。仮想環境領域へさまざまな機能を持ったアプリケーションをインストールすることで、各種センサー類や機器から受け取った情報を処理してから提供するエッジサーバーとなり、プロトコル変換やOTセキュリティ、PLCなどの機能を持たせることが可能です(※1)。Nearbysensor、Kalkitech、LoRaWANなどのIoT管理ツールのアプリケーションをインストールすることで、それら管理ツールへの接続が容易に行えます。
(※1)インストールするコンテナソフトは購入時に選択いただきます。

コンテナソフト一覧

コンテナ技術(Docker)を採用し、市販やオープンソースのさまざまなアプリケーションを動作させることができます。

  • 実装実績あり
    1. RHEBO:OT&IoTモニタリングと異常検知
    2. Nearbysensor:IoTプラットフォーム用エッジセンサーコンテナ
    3. Fijowave:スマート・リモート・ネットワーク・アクセス
    4. Kalkitech:豊富なプロトコル変換オプション
    5. LoRaWAN:Chirpstack LoRaネットワーク・サーバー 。オープンソース。
    6. CESP:Circuit emulation over IP, Ethernet over TDM (RAD)
    7. Clearblade Edge:エッジでのデータの保存、変更、分析、管理、ルーティング
  • 実装検証中
    1. AT&T CC:クラウド・プロバイダーへの自動化された安全な接続性
  • 対応規格
    1. Azure Edge:Azure IoT Edge - クラウド分析とカスタム・ビジネス・ロジック
    2. Autosol eACM Edge:ポーリング、MQTT SparkplugB、OPC UAへの変換
    3. Ignition Edge:Edgeデータ収集、可視化、システム管理
    4. Fledge:センサー、RTUとクラウドを統合するように設計されています
    5. Actility:TAO ActilityエッジLoRaネットワーク・サーバー
    6. MQTT- MODBUS ポーリング:MQTTデバイス、MODBUS(RAD)への変換
    7. Node-RED:ハードウェア・デバイスを配線するためのプログラミング・ツール
    8. Eclipse Kura:Java/OSGiベースのオープンソースIoTエッジフレームワーク