~月刊ストアーズレポート2025年5月号より~

情報交換や交流でも百貨店業界を支援

月刊消費者信用2025年7月号表紙

アイティフォーは3月6日、小売業向け基幹システム「RITS(リッツ)」のユーザー会を開いた。岡島や京王百貨店、さいか屋、スズラン、大和、ながの東急百貨店、丸由ら計12社が参加。RITSのユーザーではない企業も名を連ね、関心の強さを窺わせた。ユーザー会では、2019年10月にRITSを稼働させた京王百貨店が採用に至った経緯や目的、現状、抱える課題などを講演したり、事前のアンケートを基にユーザーが意見交換したり、アイティフォーが新製品を発表したり、懇親会で雑談に興じたり、各社の担当者は活発にコミュニケーション。昨今はシステムの担当者が1人という地方百貨店も珍しくない。アイティフォーは単にシステムを供給するだけでなく、ユーザーが最新の情報を手に入れられる、悩みなどを共有して解決法を見出せる機会を設け、百貨店業界を支援する。

ユーザー会は、3月6日の午後1時にスタート。開会の挨拶、ユーザーの自己紹介などを経て、京王百貨店の担当者が講演。基幹システムにRITSを選んだ理由として「低コストや1年弱で完成させられるスピード感、POSのハードメーカーに縛りがない」などを挙げた。ユーザーから成功事例と失敗事例を聞かれると「アイティフォーが多くの人員を投入してくれ、フォローも充実していた。(導入直後の問い合わせなどに備え)コールセンターにも人員を配してくれた。一方で、テストの期間が結果的に短く、教育はしたものの、トラブル時の操作などが未成熟だった。教育の期間は長くとるべきだ」と答えた。基幹システムの稼働が迫る百貨店、更新を検討中の百貨店が参加しており、実体験は非常に有益で、熱心に聞き入る姿が見られた。

意見交換のテーマは「25年3月末でのPINバイパスの廃止」、「今後のRITSに求める機能」、「デジタルトランスフォーメーション」などで、百貨店の実務に基づく具体的な意見や提言が飛び交った。DXではAI、無人レジ、外商、インターネット通販などが俎上に載った。アイティフォーの新製品は、RITSの刷新とECソリューション。RITSは開発から20年が経ち、「時流に遅れている」と自省。ユーザーの意見を反映させながら、時流に即した新しい機能を付加する方針だ。ECソリューションは、ECとギフトシステムの統合、インバウンド関連に大別され、後者では同時翻訳が可能なディスプレイ、AIサイネージ、トイレの空室案内、説明や問答、認証などが可能なクラウド型のデジタルヒューマンサービスなどの具体例を示した。

アイティフォーは、閉会の挨拶で「システム化や自動化、DXを通じて、ミスの軽減、業務改善で本来の販売に注力できるようにするとともに、研修負担の軽減、従業員の確保と定着、企業の繁栄や地域貢献に貢献できる」と強調。百貨店との共存共栄を誓った。

ユーザー会の様子

ユーザー会には12社も参加。京王百貨店が「RITS」を導入した経緯などを講演した

※当記事は、株式会社ストアーズ社の許諾を得て転載しています。
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掲載日:2025年4月28日