システム管理のさらなる高度化、成熟化のための統合管理基盤を提供します。
サーバーの管理コストを削減するために、サーバーをデータセンターに預けることが一般化し、手元のPCからサーバーやネットワーク機器を遠隔制御する必要上、デジタルKVMスイッチが広く活用されてきました。
しかし、昨今のサーバー仮想化の急速な進展により、サーバーの管理手法が大きく変化しました。単に個々の物理サーバーを遠隔から管理するだけでなく、物理サーバーに導入された仮想ハイパーバイザーとその下で稼働する多数の仮想サーバーをも一括して管理することになり、従来に比べ管理が大変複雑となっています。
このようなシステム環境の変化に適合するため、従来型デジタルKVMスイッチは大きく進化し、注目のユニバーサル・マネジメント・ゲートウェイ(以下、UMG)が登場しました。UMGは、デジタルKVM操作、シリアルコンソール操作、サーバプロセッサ操作を単一のアプライアンスで実現します。さらにDSView管理ソフトウェアと組み合わせて使用すると仮想サーバーのKVM操作をも統合し、同時にすべての物理および仮想デバイスへのアクセスの認証とアクセス権限の管理を可能にします。
サーバプロセッサのサポートは、手元のPCから高度なサーバー管理機能の利用が可能になり、サーバーの消費電力や温度の管理などが容易に行えますので、サーバー運用管理の高度化に取り組む企業にもお勧めです。
こんな企業様に
製品概要
遠隔のデータセンターに設置したサーバーやネットワーク機器を遠隔から運用管理するためには、従来、複数の管理ツールを使用する必要がありました。UMGにすべてのデバイスの管理機能を統合することにより、運用管理業務を効率化します。
項目 |
UMG |
一般的なKVMスイッチ |
|
---|---|---|---|
基本機能 |
デジタルKVM機能 |
○※ |
○ |
シリアルコンソール機能 |
○ |
× |
|
サービスプロセッサ管理機能 |
○ |
× |
|
デジタルKVM機能※ |
デジタイズ |
UMIQモジュール |
KVMスイッチ本体 |
暗号化 |
AES,3DES,DES,128-bit |
AES,3DES,DES,128-bit |
|
KVM ⇔ サーバー間の距離 |
最大100m |
最大10-30m |
|
解像度 |
1600x1200 |
1024x768 |
|
ポート数 |
40 |
4-32 |
|
バーチャル・メディア |
○ |
○ |
|
同時アクセスサーバ数 |
40 |
1-8 |
|
ネットワークインターフェース |
10/100/1000 |
10/100 |
※デジタルKVM機能はUMG4000/6000でサポートされます。
主要機能
UMGに搭載された、デジタルKVM機能、シリアルコンソール機能およびサービスプロセッサ管理機能の概要は次の通りです。
- デジタルKVMのサポート
- 最大40のKVMセッションを同時アクセス可能。従来型のデジタルKVMの難点であった同時アクセスサーバ数の制約はありません。
- UMGアプライアンスとUMIQモジュール間はIP通信(従来はアナログ)を行いますので、ケーブル長は100mまで延長可能です。
- 仮想メディアをサポート、手元のPCからパッチファイルなどをサーバーにアップロードできます。
【UMGアプライアンス】
【KVM接続用UMIQモジュール】 - シリアルコンソールのサポート
- CLIへのアクセス(Linux/Unix/Windows/Embedded)が容易です。
- シリアルコンソールアクセスをロギング、また文字列のパターンマッチングによるアラートが可能です。
【シリアル接続用アダプタ】
【CLIサンプル画面】 - サービスプロセッサのサポート
- UMG最上位モデルUMG6000は1台で最大1024台のサービスプロセッサを管理できます。
- 最新の各社サービスプロセッサをサポートします。
HP iLO3/4、Dell iDRAC7、IBM IMM2、Cisco UCS-Cなど - サービスプロセッサのオートディスカバリー機能を搭載、導入が容易です。
- 仮想KVMおよびSoL(Serial over LAN)をサポートします。
【LED監視、制御】
【電源ON/OFF制御】
サービスプロセッサで広がるサーバー管理領域
サービスプロセッサがメインプロセッサとはまったく別に動作することから、次のような利点があります。
- OS起動前でも、遠隔からBIOSセッティング情報の参照、変更が可能である
- システムがシャットダウンしている時でもサーバーを制御できる
- OSやシステムが停止(ハングアップ)状態でもサーバーを制御できる
サービスプロセッサは次のような高度な管理機能を提供します。サーバーメーカやサービスプロセッサのバージョンによって利用可能な機能に差がありますが、次のような高度なサーバー管理機能が利用可能です。また、一部のインテルXeonプロセッサを搭載するサーバーでは、CPUクロックを制御することで最大消費電力を制限することもできます(パワーキャッピング)。
- すべてのサービスプロセッサで利用可能な機能
- 遠隔電源ON/OFF制御
- 遠隔SoL(Serial over LAN)アクセス
- 一部のサービスプロセッサで利用可能な機能
- 温度、電力センサ機能
- LED監視、制御機能
- 仮想KVM、仮想メディア機能 など
- 一部のインテルXeonプロセッサを搭載するサーバーで利用可能な機能
- 電力制御(パワーキャッピング)
UMGモデル
|
UMG2000 |
UMG4000 |
UMG6000 |
---|---|---|---|
デジタルKVM |
− |
○ |
○ |
シリアルコンソール機能 |
○ |
○ |
○ |
サービスプロセッサ管理機能 |
○ |
○ |
○ |
環境モニタ(センサ)※ |
○ |
○ |
○ |
アクセスポート数 |
40 |
40 |
40 |
KVM同時アクセスサーバ数 |
− |
40 |
40 |
管理可能サービスプロセッサ数 |
256 |
512 |
1024 |
データ収集(データポイント/分)※ |
1000 |
5000 |
10000 |
ストレージ(RAID1ミラーリング) |
2x250GB |
2x250GB |
2x250GB |
ネットワーク |
2x1GB |
2x1GB |
2x1GB |
※環境モニタ機能およびデータ収集機能はTrellisと組み合わせて使用します。