RPA 業務自動化ソリューション(NICE RTSシリーズ)

RPAお役立ち情報05 RPAによる業務の全自動化が全てではない。半自動化や業務支援型のRPAロボットも積極活用せよ!

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掲載日:2017年8月18日

RPAお役立ち情報05
RPAによる業務の全自動化が全てではない!!半自動化や業務支援型のRPAロボットも積極活用せよ!

RPAツールを導入して業務プロセスの1から10までを全てを業務自動化(フルオート)を実現しようと考えている企業は多いでしょう。確かに全ての業務プロセスをロボットに代替できる定型業務は真っ先に全自動化すべきですし、24時間365日休まずミスしないロボットは大きな魅力です。

しかし、全てのプロセスをロボットに任せるのではなく、人が介在するプロセスを残しつつ部分的に自動化する半自動ロボット(セミオートロボット)や、業務支援型アシストロボットの活用も高い効果を発揮します。バックオフィスだけでなく、営業店舗などのフロントオフィス、コンタクトセンターにおいて活用すれば顧客満足度(CS)や企業ブランドの構築も可能です。「生産性追求」だけがRPAツール活用の目的ではないのです。

RPAというワードが流行していますが、わずかな期間に定義が変化しています。今やバックオフィスに限定したホワイトカラー業務だけに有用なツールだけではなく、フロントオフィスやミドルオフィスなどでの活用事例も多く見られるようになりました。機能の進化や活用のアイディアによって業務適用エリアが拡がっているのです。
RPAツールまたは類似した技術は、システム構成上の違いやツールの出自からいくつかの種類に分けられ、業務に応じて使い分ける事で無限の可能性を秘めています。

本章では、まず押さえておくべき全自動タイプのRPAツールと、人が介在する業務ながらプロセスの多くを自動化することができる半自動タイプ、業務支援を主目的としたアシストタイプの3つのタイプのRPAツールについて説明します。

全自動ロボットとは??

全自動ロボットはその名のとおり、業務プロセスの全工程を人に代わって自動実行してくれるフルオート型のロボットです。
人間より高い処理能力を備え、ミスをせず、24時間365日休まず働くロボットは、企業活動の永遠のテーマである生産性と品質(精度)の課題を簡単にクリアし、且つコスト削減に直結する高い効果を生むでしょう。

ミッションクリティカルな業務やコンプライアンスに関わる業務に適用すれば、セキュリティを維持しつつヒューマンエラー等の致命的な問題を起さず、リカバリーに時間を浪費することもなくなります。

文句を言わずに、人間が嫌がる繰り返し実行される定型的な大量処理業務を代替してくれるこのロボットは、日本企業の大命題である「働き方改革」を支える基盤ツールと言えるでしょう。繁忙・閑散の差が激しく人材調達に苦労するような業務にも全自動ロボット活用は有効です。

なお、各ベンダーが提供しているRPAロボットの大半は、この全自動型のソフトウェア製品が主流です。

半自動ロボットとは??

半自動ロボットは業務上全工程をロボットに代替させることができない業務に有効です。対象となるプロセスの途中に含まれる定型部分のみを自動化したり、人が実行する際の処理や判断を支援してくれるセミオート型ロボットで、業務担当者のアシスタントとして稼働してくれます。

例えば、業務プロセスが10工程あるとしましょう。そのうち工程1〜5までは定型タイプで、工程6は人が介在する必要がある非定型タイプであり、その後の工程7〜10までは定型タイプという業務があったとします
このようなケースでは、「半自動ロボット」を活用します。もちろん全自動ロボットを2体製造し、工程1~5と工程7~10に各々全自動ロボットを適用させ、途中の工程6に人を介在させたとしても業務プロセスは繋がるかもしれませんが、半自動ロボットは人間とロボットの業務間を上手くつなぐ補助的な機能を持ち合わせていますので効果的に活用すると非常に便利です。
また、人が介在する業務に全自動ロボットを適用して人間とロボットの間で作業を継投しようとすると、ロボットがいつ・どこまで何を実行し完了しているか分かりづらいことがあります。戸惑うことなく業務を連携するためには、ロボット製造時に何かしらのアイディアを組み込むか、補助的な機能を活用する必要があります。

半自動ロボの活用例ですが、例えば従来ダブルチェックを義務付けている業務に適用すれば有効です。人と人のペアでダブルチェックを行うのではなく、人とロボットのペアでダブルチェックすれば生産性も品質(精度)も高まることでしょう。

アシストロボ(業務支援ロボ)とは??

前述の半自動ロボットの発展系とも言えますが、オペレーションのほとんどは人が実行し動的に複雑に分岐するシナリオを持つ業務においても活用できるRPAツールがアシストロボです。
RPAツールは繰り返し実行する定型的な大量処理業務に適していると言われていますが、現段階では既に古い情報です。
人間だからこそミスしがちで覚えづらい業務にRPAツールを補完適用することで、生産性・品質・コスト・ルール順守を実現することができるのです。常に寄り添い業務をガイドしてくれるロボットは、私たちの強い味方となるでしょう。

局所的にRPAツールを利用するのでは投資効果に見合わないのではないかと思われるかもしれませんが、RPAツール導入の狙いは生産性の追求だけではありません。アシストロボによる補完は人への教育コストを下げ、ミスをなくし、リカバリーに費やすコストを低減できます。派生的には複雑・難解な業務に従事される方の離職率を低減させる効果があります。ミスが多くて怒られるのは人、気が滅入ってしまうのも人ですから。この際、ぜひロボットに任せてしまいましょう。

加えて、多くの人が関わる業務において問題となるのは、独自ルールが発生しやすい点です。業務マニュアルを整備している企業であっても、その業務に従事している方の全てがマニュアル通りに作業実行できているケースは稀です。そしてベテランの方になればなるほど独自ルールで運用する傾向もあるようです。これではガバナンスが利きません。コンプライアンスに問題が生じるのです。アシストロボの良い点は独自ルールで運用しないように行動制御できることなのです。

さらに、例えば法改正などで明日から運用が変わるといった場面において最大の効果を発揮します。プロセスマネジメントが実現できるのです。「今日まではこのルールで運用してください」「明日からこの金利を適用してください」「今日でキャンペーンは終了です」などは、従業員に告知したとしてそれが必ず守られる可能性はありません。ロボットに制御させれば、統一した運用を実現できるのです。

ロボットの種類について

RPAが進化過程にあるためか、少なくとも日本国内ではRPAツールの種類が体系的に理解されていない印象です。そこで、厳密に大別するのは難しいのですが、RPAとRDAについて説明します。なお、ここではRBA(Run Book Automation:IT運用管理プロセスを自動化)などのCLIやAPIによりシステムを自動化する技術については説明を省きます。
全自動型のロボットを指して、RPAツールや全自動ロボットさらにはフルオートロボット・エンタープライズRPAツールと呼び、半自動型のロボットをRDA(Robotic Desktop Automation)やセミオートロボットと称しています。

<全自動/半自動ロボとRPA/RDAの関係>
全自動ロボ 半自動ロボ
Robotic
Process
Automation
(RPA)
Robotic
Desktop
Automation
(RDA)
Robotic
Desktop
Automation
(RDA)

全自動ロボと半自動ロボは、いずれも基礎技術が同じですが、働く場所が異なります。前者は、人が利用しないサーバーや仮想デスクトップ上で働きますが、後者は、人のオペレーションが介在する必要があることから、皆さんが使用されているパソコンのデスクトップ上に存在します。RPAのソフトウェア製品の選定基準にも関わりますが、その業務アプリケーションが、どこに存在するのかによって、業務自動化の適用エリアも異なってくることになります。

全自動ロボは、生産性向上やコスト削減などの「業務効率化」を目的としていますが、実は業務効率化だけでは終わりません。効率化されたことで当然ながら余剰人員が生まれます。その人員をどういう業務に配置転換するか、これが重要です。今後社会はロボット化により、ますます創造性・社会的知性(SQ:Social Intelligence Quotient、SIともいうが、複雑な人間関係を生き抜く社会性や社交性、コミュニケーション能力、リーダーシップ力などを指します)に注目が浴びていきます。ロボットが苦手とする創造性や社会的知性の高い業務分野に人間のパワーを注ぐことが重要となりますが、RPA全自動ロボの導入によりこれが可能になるのです。

また、全自動ロボは24時間365日稼働することができますが、半自動ロボは、人間が働いている時間しか稼働することができません。一見、半自動ロボの方が効果が少ないと見えてしまいますが、そうとも言い切れません。半自動ロボが効果を発揮するコールセンターなどのフロントオフィス業務は、接客しているお客様がそのサービスをどう思うか、どこに期待があるかを考える必要があります。接客しているお客様は、全てが自動化されている接客を望まれているでしょうか? むしろ、待ち時間が少ない、応対が迅速などのサービスに期待値があるのではないでしょうか。

そして期待に応えた時の効果は、非常に大きなものになります。というのも、お客様が満足することで、リピーターとなり、口コミ評価が広まり・・・事業拡大、収益拡大の可能性にもつながります。ブランディングが行われるわけです。他社との差別化も図れます。つまり、半自動ロボは、単に人件費などのコストを削減するという負への効果だけではなく、収益を上げたいという正への効果が非常に高いと言えるのです。全自動ロボの簡易版が半自動ロボというのではなく、用途の目的、狙いが違うということをご理解いただくことが重要です。

RPAの費用対効果は?

では、費用対効果はどうでしょうか。
全自動ロボは、直接的なので明確に測定が可能な場合が多く費用対効果が分かりやすい製品である傾向にあります。例えばアイティフォーでは、「Nice Desktop Analytics(ナイス・デスクトップアナリティクス)」というツールを使って、削減時間をコストに換算するなど、業務プロセスの可視化するソフトウェア製品もご提供しています。

一方半自動ロボは、ブランディング、顧客ロイヤルティ向上など、「それっていくら?」と直接コストに変換するのが難しく、ROIが不明確であることが多い傾向にあります。その結果、フロントオフィス業務では投資が躊躇されるのです。
でも本当にそれでいいのでしょうか?コールセンターは、お客様から生の声を聞いている部門であり、その生の声を収集、分析して新たな商品開発につなげられるチャンスを作り出します。一見軽視されがちなコールセンター業務の重要性を、もう一度検討する必要があるのではないでしょうか。会社の成長を考えると、今こそ半自動ロボを導入する好機なのです。

現在RPA業務自動化ソリューションへの関心の多くは全自動ロボにあり、各ベンダーから提供されるソフトウェア製品の多くがこの全自動ロボのタイプです。でも今、半自動ロボ導入を進めることで、他社との差別化が図れるチャンスとなることは間違いありません。